
目の病気
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白内障手術をするタイミング
白内障手術が必要になるタイミングについて
白内障は、加齢とともに目の中の水晶体が濁ってくることで起こる病気です。誰にでも起こり得る自然な変化のひとつで、早い人では40代から症状が始まる場合もあります。初期の段階では、眼鏡やコンタクトレンズである程度矯正できることが多いため、すぐに手術が必要になるわけではありません。しかし進行すると、視力低下が生活に影響しはじめ、日常の不便さを感じるようになります。
では、実際にどのような時に「手術を考えるべきか」が気になるところです。日本眼科学会や日本白内障屈折矯正手術学会では、「生活の質に影響が出たかどうか」を大きな目安としています。例えば、新聞や本の文字が読みづらい、テレビの字幕が見えにくい、夜間に対向車のライトがまぶしくて運転が怖い、階段や段差がぼやけてつまずきやすい、といった状況は代表的なサインです。こうした不便が出てきたら、手術を検討する段階に入っていると言えるでしょう。
さらに重要なのが、運転免許の更新に必要な視力です。普通自動車免許では、両眼で0.7以上、かつ片眼でそれぞれ0.3以上の矯正視力が必要とされています。白内障が進むと、眼鏡をかけてもこの基準に達しなくなることがあります。その場合、安全に運転を続けることが難しくなり、免許の更新にも支障が出てしまいます。特に地方で車が生活の必需品となっている方にとっては、大きな分かれ道となるポイントです。
また、白内障では「視力の数字」だけでなく、「見え方の質」がとても大切です。十分に明るい場所でもかすんで見える、色がくすんで区別しにくい、二重に見えるといった症状は、検査表の数字では表せない見えにくさです。たとえ視力検査で基準を満たしていても、こうした症状が強い場合は、やはり手術を考えることがあります。
白内障の進行スピードは人によって大きく異なり、気づかないうちに進んでいることもあります。少しでも「見づらいな」と感じたら早めに眼科を受診することが大切です。患者さんの生活環境や希望に合わせて最適な時期を一緒に判断できますので、不安に思ったら気軽にご相談ください。